# 昭和初期のアスピリン・ピリン系鎮痛薬・年表（pain企画資料）

作成: 2026-08-21（クロちゃん）
方針: 「まとめすぎない」。解釈は最小限に、**事実と典拠（タイトル・作者・発行/発表年・URL）**を年度順に並べる。年代ごとの薬の状況のヒント用。
収集範囲: アスピリン・アンチピリン等ピリン系鎮痛薬が、昭和初期（明治末〜昭和20年）にどう扱われていたかの一次記録・資料。

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## 導入・普及（明治〜大正）

**1883（明治16）** アンチピリン（ピリン系の最初）ドイツで合成
- 出典: 薬学史上の一般的事実（web）

**1897（明治30）** アスピリン誕生（ドイツ・バイエル）
- 出典: 北多摩薬剤師会 おくすり博物館「バイエル薬品」
- https://www.tpa-kitatama.jp/museum/museum_114.html

**1900（明治33）頃** アスピリン、日本に輸入（「遅くとも1900年までには我国に輸入されていたと推測」）
- 出典: 同上（おくすり博物館）

**1902（明治35）** 日本で邦文商標「アスピリン」「あすぴりん」「阿必林」登録
- 出典: バイエル薬品「アスピリンとバイエルの歩み」
- https://pharma-navi.bayer.jp/bayaspirin/aspirin_125th/history

**1908（明治41）** バイエル、医師を直接訪問して宣伝開始（後のMR/プロパーの嚆矢）
- 出典: おくすり博物館（同上）

**1914-18（大正3-7）** 第一次世界大戦でドイツからの輸入途絶
- 出典: おくすり博物館（同上）

**1921（大正10）** 日本薬局方第4版に「アセチルサリチル酸」収載（公定薬品化）
- 出典: web（日本薬局方史・複数）

**1927（昭和2）** バイエル・マイステル・ルチウス薬品合名会社設立（日本再進出）
- 出典: おくすり博物館（同上）

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## 生活・医療・文学の場面（大正末〜昭和）

**1925（大正14）** ⭐ケロリン（富山・内外薬品）＝フランスから輸入したアスピリン+桂皮の配合薬を開発。「頭痛や生理痛に効く痛み止め」として**置き薬（配置販売）**で流通。「痛みがケロッと直る」が名前の由来
- 出典: RadiChubu（CBCラジオ）「社長も愛用。銭湯にあるケロリン桶の歴史に迫る」（2021）
- https://radichubu.jp/kibun/contents/id=37395
- ※現：富山めぐみ製薬が製造販売（ケロリン桶・1963年〜）

**1925（大正14）** 『家庭に於ける実際的看護の秘訣』（築田多吉・築田つね発行）「第十八章 家庭常備藥品」にアスピリン（全文検索でコマ282・283にヒット）
- 出典: 国立国会図書館デジタルコレクション（ログインなし閲覧可）
- https://dl.ndl.go.jp/pid/935395

**1927-28頃（昭和2-3）** 渡辺温『花嫁の訂正――夫婦哲学――』（初出「新青年」）「白い錠剤を手の掌に載せて眺めていた…『ここにアスピリンと書いてあってよ――』」「こころみに噛んで味ってみる迄もなく、なる程アスピリンに違いなかった」＝アスピリン=錠剤・刻印
- 出典: 青空文庫（cards/000020）
- https://www.aozora.gr.jp/cards/000020/files/373_29382.html

**1928（昭和3）** 葛西善藏『湖畔手記』「發熱八度三分。左脊部肋間の神經痛堪へ難し。**アスピリンを飮み終日臥床呻吟**」「アスピリンを飮み、頭から蒲團をかぶつて、うつら／＼しかける」
- 出典: 青空文庫（cards/000984・底本「子をつれて 他八篇」岩波文庫・親本1928年）
- https://www.aozora.gr.jp/cards/000984/files/51220_42630.html

**1929（昭和4）** 『家庭の衛生と常備薬』（岡田道一・内外出版印刷）「第二篇 家庭常備藥」13番目にアスピリン（14種の常備薬の1つ）。内科に頭痛・偏頭痛・神経痛・神経衰弱を独立立項。婦人病の章（陰門掻痒/膣炎/子宮内膜炎/乳房炎/ヒステリー）に月經・月經痛の立項なし
- 出典: 国立国会図書館デジタルコレクション（送信サービス・目次と書誌はログインなしで確認可）
- https://dl.ndl.go.jp/pid/1023248

**1929（昭和4）** 宮本百合子『日記 一九二九年（昭和四年）』「昨夜、Ｙ歯がひどく痛み、**アスピリンきいて居た間だけやっと眠り**、あとはあけ方から泣き声を出した」
- 出典: 青空文庫（cards/000311）
- https://www.aozora.gr.jp/cards/000311/files/46247_58081.html

**1929頃（昭和4）** ⭐浜尾四郎『殺人鬼』（探偵小説・初出「新青年」）「いつも家に出入をしております薬局で、西郷という家に風邪薬を注文」「次女のさだ子が数日前発熱して頭痛がひどかつた時に、木沢さんに処方してもらつた頓服薬…それを西郷薬局に云いつけた」「なんでも**アンチピリンを〇・四だけ作り、これを包に入れ『頓服一回、秋川さだ子殿木沢先生御処方』と記して渡した**」「店の薬剤師二人ともその時、主人が作る所を何気なく見ていた」＝薬局の自家調合・分包の現場
- 出典: 青空文庫（cards/000289）
- https://www.aozora.gr.jp/cards/000289/files/1799_19399.html

**明治末〜大正初期** 北原白秋『東京景物詩及其他』（底本「白秋全集 3」岩波書店）「湿つた劇薬の結晶、**アンチピリンの（頓服剤（ねつさまし）の）、粉末のやうに**――それがまた青白い瓦斯に映つて弊私的里（ヒステリー）の発作が過ぎた、そのあとの沈んだ気分」＝アンチピリン=粉末の熱さまし・劇薬の比喩
- 出典: 青空文庫（cards/000106）
- https://www.aozora.gr.jp/cards/000106/files/49617_34958.html

**1931頃（昭和6）** 坂口安吾『Pierre Philosophale』（初出「文学 第三冊」厚生閣書店）「その日風邪をひいて厳しい悪寒に悩まされてゐた。**会社の薬箱からアスピリン錠剤を取り出してもらひ、一息に三錠ものんだ**」＝会社の薬箱に常備・錠剤・過量服用でだるさ
- 出典: 青空文庫（cards/001095・初出「文学」厚生閣書店）
- https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/45804_34993.html

**1932（昭和7）** 日本薬局方第5版「アセチルサリチル酸（別名アスピリン）」解説
- 出典: web（日本薬局方史・複数）

**1933（昭和8）** 日本薬報 第8年(3)「アスピリンの國產狀況」（編集室・p16-18）＝国産化の動き
- 出典: 国立国会図書館デジタルコレクション検索（送信サービス・スニペットで確認）
- 雑誌=日本薬報（日本薬報社）

**1933（昭和8）** 『主婦の友』17(6) 6月號「手輕できつと治る肩コリ療法十五種」（加藤普佐次郎ほか）＝肩こりが主婦の実用特集に（医学書に対比して、雑誌は拾う）
- 出典: 国立国会図書館デジタルコレクション検索（館内限定）

**1934（昭和9）** 『日本名薬一覧』（名薬調査会）安栄湯（婦人薬・血の道）・神命湯（神経痛薬・血の道症）・アリマ頑癖膏（筋痛・神経痛）・六神丸（強心・頭痛・神経痛）＝漢方・生薬系の売薬カタログ
- 出典: 国立国会図書館デジタルコレクション（ログインなし閲覧可）
- https://dl.ndl.go.jp/pid/1034396

**1934（昭和9）** 『日本商品の話』（中外商業新報社経済部編・千倉書房）「アスピリンの話」→「一銭見當で販賣されてる」＝1錠1銭の庶民価格（全文検索スニペットで確認）
- 出典: 国立国会図書館デジタルコレクション検索（送信サービス・スニペットで確認）

**1935（昭和10）** 中外医事新報（1219号・日本医史学会）「｢アスピリン｣ / ヘヒト/219」＝医学史の対象になった記事
- 出典: 国立国会図書館デジタルコレクション（ログインなし閲覧可）
- https://dl.ndl.go.jp/pid/1739740

**1935（昭和10）** 『家庭医学全書』（家庭医学全書刊行会・平凡社）頭痛=全213件ヒットだがほぼ症状言及。神経痛=独立立項（三叉・坐骨・肋間）。月經困難=婦人科の「月經困難と子宮出血」。肩こり・腰痛=ほぼ不在（症状として散在）
- 出典: 国立国会図書館デジタルコレクション（ログインなし閲覧可）
- https://dl.ndl.go.jp/pid/1049078

**1937（昭和12）** 太宰治『二十世紀旗手』「行くところなき思いの夜は、**三十八度の体温を、アスピリンにて三十七度二、三分までさげて**、停車場へ行き、三、四十銭の切符を買い」
- 出典: 青空文庫（cards/000035）
- https://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/234_19994.html

**1937（昭和12）** 『売薬叢書 第1巻』（大衆衛生新聞社）目次：九.ピリン散／一一.アンチピリンの配伍禁忌／一二.ミグレニン／一六.アミノピリン／一九.アスピリン／二二.アスピリンの處方／二三.アスピリン以外のサリチル酸劑／三九.頭痛、齒痛藥／四〇.ロイマチス神經痛藥／四五.頭痛外用藥／四八-五六.漢方と感冒＝解熱鎮痛薬の体系が売薬として確立
- 出典: 国立国会図書館デジタルコレクション（送信サービス・目次はログインなしで確認可）
- https://dl.ndl.go.jp/pid/1048261

**1930年代** 新美南吉『川』「薬屋の音次郎君がある午後、うら門の外で久助君を待っていて、いまから兵タンのところへ薬を持っていくから…」「薬は、**アスピリンという、よく熱をとる薬**だそうである。兵太郎君はかぜをひいたのがもとだから、このアスピリンで熱をとれば、すぐなおってしまうと」
- 出典: 青空文庫（cards/000121・底本「牛をつないだ椿の木」角川文庫）
- https://www.aozora.gr.jp/cards/000121/files/631_21640.html

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## 戦時統制・入手難（昭和13〜20）

**1938（昭和13）** 「医薬品及び衛生材料生産配給統制規則」＝医薬品の生産・配給が統制対象に
- 出典: note「地図から消された島〜大久野島〜」（2023）
- https://note.com/m_uranium92_f/n/n3e858e3e7eb0

**1940（昭和15）** ⭐宮本百合子『獄中への手紙 一九四〇年（昭和十五年）』「かえりに目白の市場で多賀ちゃんののむ**アスピリンをきいたら、思いがけずバイエルのがあって、六粒七十銭**。それでも大いに助りました」「座骨神経痛というのは風邪とともにおこるものだそうです」「ただ**アスピリンをのむから、胃をわるくしなければよい**と思って居りますが」＝探して買う・バイエル製が珍しい・6粒70銭・胃の副作用の心配
- 出典: 青空文庫（cards/000311）
- https://www.aozora.gr.jp/cards/000311/files/33189_16392.html

**1942（昭和17）** 太宰治『正義と微笑』「杉野さんから、アスピリンをもらってのむ。うつらうつらしていたら、**ひどく汗が出て、気持もさっぱりして来た**。もう大丈夫だと思う」＝発汗→解熱→快復の実感
- 出典: 青空文庫（cards/000035・底本「パンドラの匣」新潮文庫）
- https://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/1577_8581.html

**1942-44（昭和17-19）** 婦人誌広告に鎮痛剤：コメニン錠（第一製藥・トリクロールエチールウレタン+ジメチールアミノアンチピリン0.15g配合）・ルーポラテ錠（10時間以上鎮痛持続）＝「生理痛」という語が広告に登場
- 出典: 国立国会図書館デジタルコレクション検索（「生理痛」全文検索・雑誌広告）

**1945（昭和20）** 海野十三『敗戦日記』「この数日急に寒くなり、風邪をひいたらしく、ゆうべは熱が出、脈が多くなったので、**アスピリン〇・五瓦（グラム）をのんだ**。今朝は寒気もなく」＝敗戦直後も服用
- 出典: 青空文庫（cards/000160）
- https://www.aozora.gr.jp/cards/000160/files/1255_6571.html

**1949頃（昭和24）** 坂口安吾『竹藪の家』（初出「文科 第一輯」春陽堂）「苦しい、寒い――」とただ呻いてゐる。**与里は道でアスピリンを買つてきた**のだ。それを総江に取り出させて、貪るやうに呑み込んでゐた」＝路上・薬局で調達
- 出典: 青空文庫（cards/001095）
- https://www.aozora.gr.jp/cards/001095/files/45799_70008.html

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## 補足（形態・認識について・あくまで資料から見える事実）

- **アスピリンの形態**: 文学作品では「錠剤」の記述が複数（渡辺温『花嫁の訂正』・坂口安吾『Pierre Philosophale』）
- **アンチピリンの形態**: 「粉末」の記述（北原白秋『東京景物詩』・浜尾四郎『殺人鬼』の「一包の粉薬」）
- **入手経路**: 薬局での購入・注文（浜尾四郎『殺人鬼』）、会社の薬箱（坂口安吾）、人からもらう（太宰治『正義と微笑』）、市場で探す（宮本百合子1940）、置き薬（ケロリン）
- **効能の認識**: 「よく熱をとる薬」（新美南吉『川』）、解熱（太宰治『二十世紀旗手』）、歯痛（宮本百合子1929）、肋間神経痛（葛西善藏）、座骨神経痛（宮本百合子1940）、胃の副作用の心配（宮本百合子1940）
- 「生理痛」という語はこの時期の医学用語ではなく「月經痛」。広告語として戦時中（1942-44）に婦人誌に登場

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## 参照（調査メモ本体）

- ~/writing/reference/pain_医学書対比_2026-08-21.md（pain企画の調査メモ。本年表の元データと解釈・仮説）