# 肩こり 表現アーカイブ — 昭和（＋明治〜大正の前史）

> 収集基準: 「この時代の痛みの実感が文字になっていること」ジャンル不問。1件=表現/場所/メモ。書式は `references/headache-archive-template.md` に準拠。
> 年表21期: 1926-1928〜1986-1989。明治〜大正は前史として先頭に置く。
> 更新 2026-08-24: 共起体調不良（頭痛・逆上ほか）の文学例＋NDL近接共起定量を追加（§共起参照）。調査詳細は `肩こり_生理痛_調査ログ_2026-08-24.md`

## 明治〜大正の前史

#### ① 島崎藤村『家（上）』 — 肩が凝る＋叩かせる（家内の労役）
- **表現（原文）**
  > よく肩が凝ると言っては、庭先に牡丹の植えてある書院へ呼ばれて、そこでお種が叩かせられたもので
- **場所**: 島崎藤村『家（上）』1910-1911年 / 青空文庫 https://www.aozora.gr.jp/cards/000158/files/1509_40739.html [ログインなし閲覧可]
- **メモ**: 「肩が凝る」動詞形。病名ではなく家内の労役・按摩の文脈。肩を叩く動作とセット。

#### ② 島崎藤村『新生』 — 肩が凝る父の背後
- **表現（原文）**
  > よく肩が凝るという父の背後へ廻って、面白くも可笑しくもない歴代の年号などを暗誦させられながら
- **場所**: 島崎藤村『新生』1919年 / 青空文庫 https://www.aozora.gr.jp/cards/000158/files/843_14595.html [ログインなし閲覧可]
- **メモ**: 同じく「肩が凝る」。子が親の肩を叩く/揉む家内描写。

#### ③ 島崎藤村『家（下）』 — 「肩が凝るなら按摩さんでも」＋鉢巻頭痛★NEW 08-24
- **表現A（原文）**
  > 「叔父さん、今何事（なんに）も用が有りませんが、肩が凝るなら、按摩（あんま）さんでもして進（あ）げましょうか」「沢山」
- **表現B（原文）**
  > お延は、これも鉢巻で、頭痛を苦にしていた。
- **場所**: 島崎藤村『家（下）』1910-1911年 / 青空文庫 https://www.aozora.gr.jp/cards/000158/files/1510_40740.html [ログインなし閲覧可]
- **メモ**: A＝肩こりへの世間的応答が「按摩に掛ける」こと（家上の「叩かせる」と対になる家内ケア）。B＝頭痛の応急処置が「鉢巻」。**同じ家庭内で肩こりと頭痛が別々の人物に別々の処置で描かれる**（共起§参照）。

## 1926-1928年（昭和元年-昭和3年）
- （未収集）

## 1929-1931年
- （未収集）

## 1932-1934年
#### ④ 野村胡堂『銭形平次捕物控 怪盗系図』 — 四十肩・五十肩（腕が痛くて軽業上がったり）
- **表現（原文）**
  > 四十肩とか五十肩とかいうんだそうで、こう腕が痛くちゃ、軽業稼業は上がったりだといっておりました
- **場所**: 野村胡堂『銭形平次捕物控 怪盗系図』1933-1945連載 / 青空文庫 https://www.aozora.gr.jp/cards/001670/files/58071_73029.html [ログインなし閲覧可]
- **メモ**: 五十肩。肩こりの重症側・関節痛の呼称。更年期障害とも結びつく用語。

#### ⑤ 古川緑波『古川ロッパ昭和日記 昭和九年』 — 考へるだけで肩が凝る（1934・比喩用法）★NEW 08-24
- **表現（原文）**
  > といふこと、考へるだけで肩が凝る。
- **場所**: 古川緑波『古川ロッパ昭和日記〈戦前篇〉』昭和9年（1934）分 / 青空文庫 https://www.aozora.gr.jp/cards/001558/files/52689_46623.html [ログインなし閲覧可]
- **メモ**: 日記という即時文体での使用。ここでは比喩（悩みの種）だが、同年記には実症状の「頭痛がするからとて帰っちまふ」もある。⭐「肩が凝る」の**比喩用法**が1934年に自然に成立＝語の生活化の証拠。

## 1935-1937年
#### ⑥ 古川緑波『古川ロッパ昭和日記 昭和十二年』 — 実がありすぎて肩が凝る（1937・比喩）★NEW 08-24
- **表現（原文）**
  > 狂言四つ、実がありすぎて肩が凝る、音楽のない悲しさ、全く致命的である。
- **場所**: 同上 昭和12年（1937）分 / 青空文庫 https://www.aozora.gr.jp/cards/001558/files/52691_53351.html [ログインなし閲覧可]
- **メモ**: 芸談での比喩。同日記（1937）には「月経帯の研究か」と月経をネタにした冗談もあり——芸人の会話に婦人語・生理語が流通していた痕跡。

## 1938-1940年
#### ⑦ 新美南吉『鳥右ヱ門諸国をめぐる』 — 肩がこるので肩を叩く（反復労働）
- **表現（原文）**
  > 鳥右ヱ門は肩がこるので、一日に何十ぺんとなく、にぎりこぶしで肩を叩き
- **場所**: 新美南吉『鳥右ヱ門諸国をめぐる』1940年頃 / 青空文庫 https://www.aozora.gr.jp/cards/000121/files/45081_50851.html [ログインなし閲覧可]
- **メモ**: ひらがな「こる」。反復労働・職人的身体の描写。叩く動作とセット。

## 1941-1943年
- （未収集）

## 1944-1946年
- （未収集）

## 1947-1949年
#### ⑧ 太宰治『斜陽』 — いきの出来ないくらいに肩がこる（寝たきり）
- **表現（原文）**
  > いきの出来ないくらいに肩がこる、とおっしゃって一日、寝たきりで
- **場所**: 太宰治『斜陽』1947年 / 青空文庫 https://www.aozora.gr.jp/cards/000035/files/1565_8559.html [ログインなし閲覧可]
- **メモ**: ひらがな「こる」。程度表現「いきの出来ないくらい」。戦後の私小説的訴え。

## 1950-1952年
#### ⑨ 小山清『老人と鳩』 — 肩が凝ることが全然なくなった（治癒の記述）
- **表現（原文）**
  > 肩が凝るということが、全然なくなった。
- **場所**: 小山清『老人と鳩』1950年代 / 青空文庫 https://www.aozora.gr.jp/cards/001867/files/58331_67724.html [ログインなし閲覧可]
- **メモ**: 否定形で「肩が凝る」が症状として定着している証拠。

#### ⑩ 山之口貘『鮪に鰯』 — 五十肩＝男の更年期障害、両肩の関節が痛み
- **表現（原文）**
  > つまりこれが五十肩とかで男の更年期障害だと云うのだ なにしろ両肩の関節が痛み
- **場所**: 山之口貘『鮪に鰯』1930-40年代（収録年代要再確認） / 青空文庫 https://www.aozora.gr.jp/cards/001693/files/55317_71670.html [ログインなし閲覧可]
- **メモ**: 五十肩＝更年期障害の枠。男性の肩痛の語られ方。

## 1953年以降（要追補）
- （未収集）

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## 共起体調不良 — 肩こり×頭痛ほか（2026-08-24新設）

### 文学側の共起例
- **芥川龍之介『忠義』1917**: 「肩がはる。頭痛がする。」— 神経衰弱の二点セット（詳細は頭痛アーカイブ）。戦前は神経衰弱の枠で肩と頭が一緒に語られた。
- **牧野富太郎自叙伝（未分類・推定昭和初期）**: 「頭痛、逆せ、肩の凝り、体の倦怠、足腰の痛みなど絶えてなく」— 健康自慢の一列リスト。⭐**当時の「中年の標準的不調セット」＝頭痛＋逆上（のぼせ）＋肩凝り＋倦怠＋足腰の痛み**を裏付ける。「決して肩が凝るナンテ事はありませんから、按摩は全く私には無用の長物です。逆上も知らず、頭痛も滅多にしません」。
- **島崎藤村『家（下）』1910-11**（③）: 肩こり→按摩／頭痛→鉢巻、と処置が分担される。
- **古川ロッパ昭和日記**: 「考へるだけで肩が凝る」（1934比喩）×「頭痛がするからとて帰っちまふ」（実症状）。

### NDL近接共起定量（複数語400字以内・2026-08-24計測）
| ペア | 総件数 | 年代の型 |
|---|---|---|
| 肩こり×頭痛 | 48,331 | ⭐**戦前ほぼゼロ**（1890s:2→1930s:124）→1950s:2,057急増→1980s:12,160→1990s:16,892。**完全に戦後型の共起** |
| 参考: 月経×頭痛 | 60,950 | 明治から漸増・1930sピーク（生理痛アーカイブ§共起） |
| 参考: 血の道×頭痛 | 7,098 | 明治〜大正ピークの婉曲語型（同上） |

→ **解釈**: 「肩こりと頭痛が一緒に来る」という訴えの大量発生は戦後の現象。事務労働の一般化・ストレス言説の拡大（肩こり症の病名化1960-70s＝調査ログ§1cと同期）。戦前の肩こりは農作業・家内労役の「凝り」で、頭痛とセットの職業病ではなかった。神経衰弱（芥川）→自律神経失調（戦後医学書）→肩こり症という枠の移り変わりが背景にある可能性。

## 周辺表現（肩こりの隣接領域）
- 伊藤左千夫『隣の嫁』: 「肩が痛む腰が痛む、手の節足の節共にきゃきゃして痛い」 — 肩と腰が並列。働く身体の痛みの連鎖。
- 佐左木俊郎『山茶花』: 「平三爺は、病気で腰が痛むと言って」 / 水上滝太郎『大阪の宿』: 「肩や腰が痛む位だったが」 — 腰痛が肩こりの周辺に頻出（肩より腰で語られる傾向）
- ★08-24 島崎藤村『家（下）』: 「お延は、これも鉢巻で、頭痛を苦にしていた」 — 頭痛側の家庭内処置（③参照）
- ★08-25 島崎藤村『新生』1919（大正8）: ⭐「細い金針（きんばり）が腰骨の両側あたりへ深く入って、ズキズキと病める部分に触れて行った時は、睡気を催すほどの快感がその針の微かな震動から伝わって来た。彼は針医に頼んで、思うさま腰の疼痛を打たせた」— 針医（鍼灸）による腰・肩・頸への施術場面。「痛い」と叫ぶ（「痛（いた）」と声をあげる描写あり）。凝り・疼痛の家庭外処置としての鍼文化の一次例 https://www.aozora.gr.jp/cards/000158/files/843_14595.html

## 未分類・候補（年代未確定・要本文確認）
- NDLサンプル: `肩こりと腰痛 間中喜雄 創元社 1968` / `頭痛・肩こり・自律神経 肩こり症候群の新しい理解と治療 白石佳正 1989.4` / `漱石の疼痛、カントの激痛` — 要コマ確認
- NDLヒット: 肩こり111,864件 / 肩凝り27,786件 / 肩がこる21,699件 / 五十肩32,593件 等 → 年代ファセットで昭和期を二次絞り込みが必要
- 検索で0件だったもの: `肩が重い/肩が痛い` 単体は青空文庫0件（当時は「肩が凝る/こる」が定型）、`肩こり`名詞単体も0件
- ★08-24 追加ネガ: `site:aozora.gr.jp "肩がこる" "頭痛"` ＝0件（ひらがな「こる」と「頭痛」の共起ページなし）。共起は「肩がはる＋頭痛」（忠義型・漢字）か「肩の凝り＋別文」（富太郎型）で現れる
- ★08-24 **牧野富太郎自叙伝**（底本：牧野富太郎自叙伝・執筆年要確認[推定昭和初期]）: 「いくら長く仕事を続けましても決して肩が凝るナンテ事はありませんから、按摩は全く私には無用の長物です。逆上も知らず、頭痛も滅多にしません」https://www.aozora.gr.jp/cards/001266/files/56695_52793.html — 健康自慢のネガ記述だが不調セットの同時代人リストとして貴重

## 収集メモ
- 青空文庫では「肩こり」名詞単体は0件、動詞「肩が凝る/こる」で拾うのが正解。病名ではなく動作（叩く/按摩）とセットで出る。
- ★08-25 質語彙探索ネガ: 「肩×じんじん」=0件（鴎外『渋江抽斎』は読み仮名ノイズ）。オノマトペ型の肩の痛み表現は今回の範囲で不在。「凝る・張る・重い」状態語が支配的⇔頭痛は拍動系擬音語（ズキズキ・がんがん）を持つ。詳細＝`pain_痛み表現_調査ログ_2026-08-25.md`
- NDLでは `肩こり` 単独11万だが、戦前は `肩凝り`（漢字）が主流。ひらがな `肩がこる` は婦人誌・広告で多用（1.7倍）。ORで網羅が必須。
- 失敗例: SearXNG要約に「肩こり」が出ても本文0件あり。要約≠本文。本文crawlで再確認すること。
- 共起定量の方法（08-24）＝`肩こり_生理痛_調査ログ_2026-08-24.md` 参照。ロッパ日記の「肩が凝る」は比喩なので実症状集計からは除外して扱う。
